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障害あっても 自分らしく

東京新聞 | 1月24日掲載

 

障害あっても 自分らしく 自閉症の作家・東田直樹さん(24) 精神科医との往復書簡集出版 日常を、判断で乗り越える

作家の東田直樹(ひがしだなおき)さん(24)が、自身の自閉症について精神科医の山登敬之(やまとひろゆき)さんと交わした往復書簡集「社会の中で居場所をつくる」(ビッグイシュー日本)=写真(上)=を刊行した。自閉症の子を持つ親からは「子どもの考えが理解できた」という声が相次ぐ。本に込めた思いを聞きに、千葉県木更津市の仕事場を訪ねた。

東田さんは、キーボードに似た配列でアルファベットが並ぶ厚紙を指さしながら、一文字ずつ読み上げるように話す。「文字盤ポインティング」という独自のコミュニケーションの方法だ。

「周りの方々の愛情が、今の僕をつくってくれました」。質問に、そう答えた。一つの答えが終わると「…終わり!」と、はじけるような声で言うのが東田さん流だ。

著書は既に二十点ほどに上る。中でも「自閉症の僕が跳びはねる理由」は三十カ国以上で翻訳され、米国と英国で計四十万部以上のベストセラーに。現在は執筆の傍ら、全国各地で講演活動を行う。

「話せない自閉症者は、誤解されていると思います」。往復書簡集にあるそんな言葉が目を引く。自閉症の人の中にも、内面を表現できないだけでいろいろなことを考えている人がいると強調する。典型的な重度の自閉症に見える東田さんの文才に、山登さんは「これまでの常識を見事にひっくり返された」という。

「障害を欠点とはとらえず、個性だと考える人が増えてほしい」。同書を通じて東田さんと山登さんが共に伝えたいことだ。執筆や講演の仕事にこだわるのも、社会の仲間としての居場所をつくりたいと願うからだ。

小さい頃は「普通の大人にさえなれない」という現実に押しつぶされそうだったという。母の美紀さんら家族はそれを「他人はそれほど、あなたのことを気にしていない」と笑い飛ばしてくれた。障害があっても特別扱いされずに育ったからこそ、社会の一員として自分らしく生きたいと自然に思えるようになった。

「自分らしさとは、自分にしかできないことを見つけ出すことではなく、誰でもやっている日常を、自分なりの判断で乗り越えることだと思っています」。東田さんは書簡で書く。「自分らしさとは、はるかかなたの山の頂上に咲いている珍しい花ではなく、手を伸ばせばすぐ届く、心地いい芝生みたいなもの」という言葉は、障害の有無にかかわらず、すべての人に届くのではないか。

ある日の東京での講演には、約三百人が詰め掛けた。「今では、自閉症に生まれて良かったと思います。新しい出会いをしたり、人の優しさに助けられたりする中で、人生の素晴らしさに気づかされました」。とつとつと語る東田さんに、温かい拍手が送られていた。

写真:「自閉症のままでも幸せに生きていけることが分かりました」とはにかむ東田直樹さん=千葉県木更津市で

写真:講演会で「障害があっても多様な生き方を認めてもらいたい」と語った東田直樹さん(手前)=東京都新宿区で

この記事でHAPPYな気持ちになったら

VOICE!miwa シンガー・ソングライター

自分らしさの考え方が素晴らしいなと感動しました。自分らしさってなんだろう?って考えるとき、自分にしかできないことを見つけようと必死になったり悩んだりしてしまいますが、たとえ誰かに憧れてまねして始めたことでも、努力していくなかで自分なりに壁を乗り越え、極めれば自分なりの方法に勝手になっているものだと思います。障害があっても自分らしく生き生きと生きる東田さんの姿に勇気をもらいました。多様な生き方を理解したり尊重したりすることが、とても大切だと気づくことができました。

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