by 日本新聞協会

アドバイス & 応援メッセージ

「就活に新聞をこう活用した!」先輩座談会リポート

いよいよ就職活動が本格的にスタートしました。準備万端と思っていても、情報収集力が不足し、面接やグループディスカッションで思うように話せなかったり、実は知識があやふやだったりと肝心の場面で戸惑うことも少なくないはず。そこで就活の壁を乗り越え、社会人として働いている先輩たちに、就活での情報収集力を強くするためのコツと就活生への応援メッセージを語ってもらいました。

参加者
綾瀬秀直さん(化学メーカー 営業 入社1年目)就活中の新聞活用法社会面や企業面を集中してチェック。気になる記事はノートに貼って見返した。大学3年頃から、新聞2紙を購読。小澤恵介さん(編集制作会社 企画事務 入社2年目)就活中の新聞活用法一面のコラム欄は必ず確認。時代の流れを把握できた。高校3年くらいから新聞をちゃんと読み始め、2紙を週1、2回程度読んでいた。小林愛さん(教員 3年目)就活中の新聞活用法新聞をただ読むだけでなく、そこから自分の考えをまとめる訓練をした。大学2年の頃から新聞の購読を始め、少しずつ新聞を読むようにしていた。冨岡由佳さん(保険会社 営業 入社1年目)就活中の新聞活用法自分の行きたい業界記事は切り取ってノートへ。自分の考えを余白に記入。就活以前も、実家で購読している新聞には目を通していた。就活時に新たに1紙を読み始めた。高原光明さん(建設会社 事務 入社1年目)就活中の新聞活用法面接があるときは、電車で新聞を読んだ。各業界の動向をつかむことが大切。週3日程度は読んでいた。大学3年の10月から1紙を読み始めた。

終わってみると得るものが多かった就活

みなさんの就活はいかがでしたか?

綾瀬秀直さん

綾瀬:当時は、自分が将来「どういう会社に入って、どういう仕事をするんだろう」というワクワク感のほうが強かったので、「やってやるぞ」という気持ちでいっぱいでした。

小澤:私の頃は、就活を始める前は景気が上り調子で、先輩に聞いても「売り手市場だから大丈夫」と言われていたんです。そうしたら、リーマンショックが起こり、そこから急激に厳しくなりました。ただ、いろいろな会社を知ることができたことはとても勉強になりました。

冨岡:一次や二次面接が受かっても、最終面接で落ちたり、何社も続けて落ちたりしてしまうと、やっぱりへこんでしまいました。「私って社会に必要ないんじゃないか」みたいに思ったときもあります。でも、今考えると、同い年の人とあんなにたくさん話ができる時期はないかな。セミナーやグループディスカッションなど、すごく貴重な経験になりましたね。

高原:私は4年の春に内定をいただいたので、「あれ?」という感じでした。就活自体は大学3年の10月から地道にやっていたので、苦しいときもありました。今、考えれば、もう1回やってもいいかなと思っています。早く決まった秘訣(ひけつ)があるとすれば、企業が1年目の新人に求めるものは何かというのを、ずっと自分の中で考えていました。出した結論が「活力!」で、完全に体育会系で、ゴリ押しでいきました。でも実際に入社して、活力だけではなかったなと日々、感じています(笑)。

ネットと新聞を使い分けて情報収集

就活時の情報収集について教えてください。

冨岡由佳さん

高原:情報は、やっぱりネットが一番手っ取り早いです。ただ信頼性の高さを求めて新聞を読んでいました。使えるなと思った記事は切り取って、面接のときに「今日はこの引き出しから出そうか」なんて考えていました。

冨岡:私は就活が始まりスマホを購入し、セミナーの予約なども全部スマホで行っていました。就活中はバッグがどうしても大きくなってしまうので、スマホで新聞を読んでいました。

小林:私は、皆さんとは違い勉強方法になるのですが、面接と小論文のときに、新聞の記事がとても役に立ったのを覚えています。新聞に掲載されている記事では、「生きる力」とか、子どもたちの体力低下、学力調査などの記事を切り抜いていました。面接や小論文だと「それに対してあなたはどうしていきますか」ということをよく聞かれるので、切り抜いた記事を参考に、自分が実行したいことを三つぐらいノートに書いて使っていました。

小澤:就活でスマートフォンが使えるなんて、「便利でいいな」と思います。私のときはスマートフォンなんて持っていなかったし、携帯電話だったので、出先ではネットの情報などを見られないんです。なので、出かける前に情報をパソコンで調べていました。

高原:私は、実は就活するまでは、新聞をほぼ読んでいなかったです。就活のときに「新聞の読み方」のセミナーに1回参加して、そこから「そんなに難しく考えなくていいんだ」と理解しました。大見出しだけを読んでいく方法を知って親しみやすくなった感じです。

小澤:私も、新聞はどうしてもカタいものだという印象がありました。最初は新聞と就職活動は関係ないものかと思っていたのですが、企業にエントリーしていくうちに、新聞の内容とリンクしてくるようになったんです。例えば、ファッション系の企業にエントリーしたときに、ちょうど新聞で「新しい繊維が発表」と載っていて、その話題から面接などで話をすることができました。新聞を読んでいるうちに、視野が自然に広がっていき、自分でもそのことに気づきました。

綾瀬:私も新聞やネット、友人の口コミから情報を得ていました。あとは、ビジネス雑誌です。新聞は政治の記事であっても、様々な視点から論調を展開してくれるので、志望動機や、今後その会社に入って「どうしていきたいですか?」という質問のときに役立ちました。

ただ読むのではなく、就活に直結する新聞の活用法

就活で新聞が役に立ったというエピソードを教えてください。

高原光明さん

高原:就活では面接が一番大事です。面接の質問対策として、新聞の情報を結びつけていました。例えば、「気になっているニュースは何ですか」という質問があったとしたら、自分は法学部だったので、当時話題となっていた死刑制度などの記事から感想を述べていました。

冨岡:私は、自分が行きたい業界の記事を切り抜いて、自分の感想をひと言ふた言、書きとめていました。例えば、旅行代理店を受けたとき「お勧めのプランを書いてください」「この業界の10年後はどうなっていますか」みたいなエントリーシートがあり、自分のスクラップ帳を読み返しました。今の動向を知り、自分なりに考えて書くという意味では、すごく新聞が役に立ったと思います。

小林:私も、面接対策ですね。自分の考えをまとめるのが苦手だったのですが、大学で、新聞記事を題材に、1分間で自分の考えをまとめて、5分間で討論するというグループディスカッションを行い、考えをまとめるコツを身につけました。ただ読んでいるだけではダメ。相手に伝わらなければ意味がないので、キーワードをしっかりまとめることが大切です。

小澤:僕は、企画を求められる試験が多かったです。当時「今、農業が若者の間ではやっていて、農業で起業している人がいる」みたいな記事が載っていました。それを読んでいたおかげで、「農業に関するサイト」という企画案が生まれ、エントリーシートに書くことができました。実際の面接でも、記事を理解することで説得力が出たと思います。その意味でも、新聞は継続的に読むことがポイントですね。

綾瀬:私は、新聞の中でも、志望業界に関する小さな記事も見落とさず切り取って、ノートに貼ってまとめていました。そのノートを面接直前に読み返し、面接でさりげなくアピールすると、「ああ、よく勉強しているな」と、次のステップに上がれたこともありました。

業界ごとに面接や就職する上でのアドバイスをお願いします。

小澤恵介さん

綾瀬:私は、B to B(企業間取引)のメーカーに絞っていました。面接はオーソドックスな質問が多かったし、奇をてらうような質問はありませんでした。縁の下の力持ち的な業界なので、まずは企業研究が大切だと思います。

小澤:私はクリエーティブ業界ですが、普通の就活プラス発想力や企画力が求められました。そういう意味では、向き・不向きがあるかもしれません。

小林:私は教員なので、学生時代に模擬授業を行いました。子どもにどういった指導をしていくのかイメージするのが最初は大変でしたが、上手な人の演習を見ているうちに自分も少しずつできるようになってきました。こういうイメージトレーニングは、面接にも役立つのではないかと思います。実際の職場でも、ストレートに注意するのではなく、言い方を変えることで子どもたちに、本意が伝えられるケースもよくあります。

冨岡:私は金融・保険業界などを受けていましたが、質問は「自分」に対しての質問が多かったですね。「私を色で表すと」「私を動物で表すと」とか、「人生で一番辛かったことは何ですか」など、自分自身がどういう人間なのかというのを全体の面接を通してすごく聞かれました。対策としては、マインドマップを書くなど、自己分析をきちんと行うこと。

高原:どちらかというとあまり業界を絞らず、あるものをすべて受けようと考えていました。建設業界でいうと、やはり面接でしょうか。受け答えについては、大きな声ではっきりと行い、「僕はどこにでも行きます。無人島でも行きます」と、エネルギッシュさでアプローチしました。もちろん会社の風土によって変える必要はあるかと思います。

社会人ならではの、より効率的な新聞の読み方

社会人になって、情報収集の方法に変化がありましたか?

綾瀬:基本的にはあまり変わっていないですね。情報の収集は、新聞、インターネット、ビジネス系の雑誌です。時間的に制約が出てきましたから、自分に役立つ情報は確実に仕入れて、あまり関係ないところはさらっと読み飛ばし、時間のあるときに読みます。スクラップはもう行っていませんが、業界の情報は今でも必ず目を通しています。

小澤:通勤中はスマートフォンで新聞を読んでいますが、職業上、新聞にも書かれていない最新情報が必要な場面もあるので、ブログもチェックするなど、使い分けています。

小林:私は、学校内の掲示板に健康に関わる新聞記事を貼ったり、先生方に配布したりなど、引き続き新聞を活用しています。インフルエンザやノロウイルス対策のときも最新の記事をお知らせするなど、新聞は仕事に欠かせない存在になっています。

冨岡:私もそうですね。私が所属する課では、毎朝、新聞の「読み合わせ」を行います。当番が周知したい記事を発表し、みんなで意見を言い合うので、毎日、朝会社に着く前に一通り目を通すようになりました。大学生の頃は、新聞を全部読まなければいけないと思っていたので大変だったのですが、今は「流し読み」という方法を覚えました。ずいぶんと新聞が身近になった気がします。

高原:私も同じですね。時間を有効に使うためにも、大見出しをとにかく読んで、自分の業界の記事や気になる記事のみ詳細を読んでいきます。新聞を読むということは、日常生活の一部ですね。

最後に就活生にメッセージをお願いします。

綾瀬秀直さんどこの会社も何人ぐらい採るというのは決めているので、全体のパイ自体は変わりません。その中にいかに入り込めるかだと思います。焦らずに自分のペースをつかみながら、諦めないこと。それを心掛けていけば、第一希望ではないかもしれないけど、自分が納得できる就職活動はできると思います。

小澤恵介さん私もリーマンショックが起こって、これはまずいなというときに、新聞を読むことで大局観みたいなものがだんだんつかめるようになってきました。これにより、深刻さとか心構えなど準備はできると思います。ニュースにしても、ネットのニュースはピンポイントに編集して切り取られたものなので、新聞を通して全体像を把握することが大切です。

冨岡由佳さん就活はいろいろな人に会って、いろいろな人の意見を聞くので、反対に自分の意見が持てなくなってしまうこともあります。そういうときに、自分が新聞記事をスクラップしたノートを見ながら、自信を回復したり安心できたりもします。私も継続が大切だと思います。

高原光明さん期間というより、トータルで自分が就活にかけた時間数が結果につながると思います。自信がない雰囲気で面接に行くと、受かるものも受からなくなってしまいます。「自分は使える人間。雇用すれば絶対にメリットがあります!」という気持ちで乗り込んでいきましょう。きっと成功するはずです。

小林愛さんすごく焦りが出てくる時期が実際に私もありました。自分のペースを崩さずに、毎日小論文を1枚書くとか、目標を決めることが大事だと思います。周りの人ももちろんやっているけど、自分もやっているんだ! という自信を持ち続けるのが一番です。ほかの人と比べて自分はダメ駄目だと思うのが一番よくないです。新聞についても、そのときは書いてある内容が分からないなと思っても、ストックしておくことで、そのうち引き出しが開けられるようになります。新聞は継続して読むことをおすすめします。

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