by 日本新聞協会
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OUENDAN新聞応援団

2014.12.12 update.

新聞は、自分と社会の接点を知るきっかけになる

横尾俊成 | npo法人「green bird」代表、npo法人スタンバイ代表

広告会社での経験を経て、現在東京で、NPO法人の代表として、学生から子育てママ、そしてお年寄りまで、みんなが参加できる『未来のための街づくり』活動をしている横尾俊成さんに、新聞の活用方法、魅力についてお話を伺いました。

横尾写真(全身・表参道)

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―普段どんな風に新聞を読んでいますか?

毎朝、短い時間でも必ず新聞に目を通しています。朝さっと新聞を読んで気になった記事を携帯で写真に撮って、昼間や夜、時間が出来たときに読み返します。さらにその記事について深く調べたりすることもあります。現代版「新聞の切り抜き」ですね(笑)。

週末は、一週間分の新聞をゆっくり読み返します。社会の動きを知ることにより、街づくりのアイデアを練ったり、講演会の資料作成に役立てたりしています。

 

―どんな記事が気になりますか?

やはり地域の話題が気になります。様々な地域で起きている問題や課題は、もしかしたら近い将来自分の街でも起こるかしれない。他の地域の取り組みや、解決方法は、自分の地域でも取り入れられることもあるので参考にします。

 

普段は地元の若者や、子育て世代の方たちに今の悩みを聞いて、街づくりの課題を知ることが多いです。それが局地的な課題なのか、世の中全体の課題なのか、新聞から情報を得て考えます。情報を得ることで、色々な視点を持って考えることが出来ます。

 

―昔から新聞を読んでいるんですか?

この習慣は、広告会社にいたときからです。「社会に出て活躍する」「社会とどう向き合うべきか」「社会をどうやって良くするか」を考えるのが、社会人のあるべき姿だと思います。本当に社会に求められていること、いま自分が社会のためにできることを考える時、新聞などから情報を得ることが必要です。それなしに「良い世の中」と言ってみても、自分のことしか考えていないものになってしまいます。

 

 

自分を変える第一歩として新聞を読むことをおすすめしたい。

 

―最近は新聞を読まない学生も多いですよね。

就職活動をしている若者に話を聞くと、「社会のために何かしたい」「社会に役立つ仕事がしたい」と、みんなが同じことを言います。世の中でどんなことが求められているのか、何をしたら自分と世の中の接点を持つことができるのか。自分の強みを生かせるのは何なのか、世の中からそれが本当に求められているのか、といった視点が大事だと思います。そのために新聞を読んで、広く一般的な知識や視点みたいなものを持つことがとても大切ですよね。

 

―事務所には学生インターンも多くいるそうですね。

学生インターンを集めたとき、大半の学生が新聞や本を読んでいない、という実態にとてもショックを受けました。これから世の中のことを知って、提案していこうとしているのに、「何も知らないでどうするの」と思い、新聞を使って議論をするという時間を設けました。一週間の新聞を読んで、自分が気になったトピックスについて、みんなで議論します。

 

街づくりに関する面白い先進事例や、タブレットを使った地域活性化の記事、地方で面白いことをやっているおじさんの記事を持ってくる人がいたり、紙の新聞を読んで、世の中の話題を知り、もう少し深く議論できるようにネットで調べてくる人がいたりします。強制的に始めて、それをきっかけに新聞を読み始めた学生もたくさんいます。

 

―学生が新聞を読み始めて変化はありましたか?

新聞を読むようになってから、ちゃんと自分の意見を言えるようなりました。新聞を読んでいる人と、読んでいない人の発言は全然違います。

当てずっぽうで「なんとなくこれがいいんじゃないんですか」という人と、色々な情報や知識を持って「こうだから、こうじゃないですか」と言える人。あるいは数字や裏付けデータなどしっかり持っている人は、説得力や、話し方、自信も違ってきます。自分を変える第一歩として、新聞を読み始めるのも良いかもしれませんね。とても簡単に始めることができます。。

 

自分の考え方を持つということはとても大事なことです。世の中に対して意見を持ち提案し議論する、ということを繰り返しやっていくことで、自分の意見を持つことが出来ると思うんです。

 

新聞は、自分と社会の接点を知るきっかけになる

 

―就職活動でも役立ちそうですね。

就職情報誌で企業情報を集めても、企業が出している良い面しか見ることが出来ません。そうではない情報や社会背景に視野を広げることが大事だと思います。

就職の面接に行ったとき、「自分はこう思います」と自信を持って言える人が就職でも通りますよね。学生インターンにはそういう視点を養ってもらっています。

 

「やりたいことが見つからない」という学生も多くいますが、世の中の問題に気づいたら、自分がそれに対して何が出来るか、と考えられるでしょう。まず新聞を読んでみることが、やりたいことを見つけるきっかけになるかもしれません。

 

新聞は、自分と社会との接点を知るきっかけとしてはすごく役立つと思うんです。また、新聞を読んだ後、自分で調べて考えを深めてみようと思う人もいると思う。きっかけとしてはすごく良いものだと思います。

 

―横尾さんにとって新聞の魅力ってどんなものですか?

FacebookやTwitterなど多くのSNSやインターネットはアルゴリズムにより、自分の趣味に近い情報を集め、友達関係も似たもの同士になってしまいます。いつの間にか視野をとても狭めてしまっている気がします。もっと違う視点で、世の中でこういうことが話題になっているんだ、とか全然関係ないことでも、「あーこういうこともあるんだね」っていう出合いがあるのが新聞の良いところで、電子版もうまくそういう風に作っていますよね。色々な記事に出合うように作られているのが素敵だなと思います。

 

新聞ってなんとなくディスカウントストアの「ドン・キホーテ」っぽくないですか?(笑)

用事がなくても行くと面白い。一生懸命探さなくても、何か面白いものに出合える、掘り出し物を見つけるみたいな感じがある。新聞ってドン・キホーテみたいに面白いことを知らない人が多いですよね。まったく読んだことがない人も多いと思います。だまされたと思って一回読んでみれば、意外に面白いものに出合えるよって伝えたいですね。

 

記事のタイトルや見出しに、ワクワク感があれば、もっと楽しくなるかもしれませんね。「若者が読んだら面白いよマーク」を作ってつけてみたり。新聞の見方、読み方、楽しみ方が分からない人が多いのかもしれません。「ドン・キホーテみたいに楽しい」って思えると、もっと若い人も読んでくれるかもしれませんね。

 

PROFILE横尾俊成

npo法人「green bird」代表/npo法人スタンバイ代表(コミュニティデザインマガジン『マチノコト』発行人) 早稲田大学大学院、博報堂を経て現職。街の課題を若者や「社会のために役立ちたい」人の力で解消する仕組みづくりに取り組む。第6回マニフェスト大賞受賞。月刊『ソトコト』で「まちのプロデューサー論」を、『日経カレッジカフェ』で『僕ら流・社会の変え方』を連載中。著書に、『「社会を変える」のはじめかた』(産学社) ◆コミュニティデザインマガジン『マチノコト』hp:http://www.machinokoto.net ◆twitter: @ecotoshi

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