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2017.12.19 update.

地球史「千葉時代」誕生へ

産経新聞社 | 2017年11月14日掲載

地球史「千葉時代」誕生へ 77万~12万6000年前「チバニアン」 国際学会審査で伊破る

 地球の歴史で約77万~12万6千年前の年代が「チバニアン」(千葉時代)と命名される見通しになったことが13日、関係者への取材で分かった。この年代の基準地として千葉県の地層を国際学会に申請し命名を目指す日本の研究チームが、競合するイタリアを1次審査で破った。正式決定すれば地質年代に初めて日本の名前が付く快挙となる。

 日本チームとイタリアの2チームは6月、この年代の国際標準となる基準地の地層を国際地質科学連合に申請。各国の専門家で構成する作業部会が審査し今月10日を期限に投票を行った結果、日本が6割以上の支持を得た。14日に会見し正式発表する。来年にも見込まれる正式承認までさらに3段階の審査があるが過去に作業部会の結論が覆ったのは例外的なケースだけで事実上の決着となった。

 日本は国立極地研究所や茨城大などのチームが千葉県市原市の地層を基準地として申請。ラテン語で千葉時代を意味するチバニアンの年代名を提唱した。イタリアは「イオニアン」の年代名を目指して南部2カ所の地層を申請していた。

 地球の歴史を区切る地質年代は中生代や白亜紀といった大きな区分の名称が既に決まっているが、小さな区分は未定のものがある。今回の年代はネアンデルタール人が生きていた「第四紀更新世」の中期に当たる。

 この年代の境界となる約77万年前は、地球の磁気が南北で逆転する現象が最後に起きたことで知られる。イタリアの地層はこの現象を示すデータが不十分だったのに対し、千葉県の地層は明瞭に確認できることが評価されたとみられる。

 地質年代は基準地の地名に由来する名前が付けられる。欧州による命名が多く、アジアでは中国の名称が認定されている。=3面に「明確な証拠」、28面に「教科書載るかも」

 ■世界標準の一翼担う

 地球の歴史をひもとく地質年代に日本の名前が初めて刻まれることが確実になった。欧州を中心に発展してきた地質学で、日本が一つの時代区分の世界標準を担う画期的な出来事だ。

 ジュラ紀に繁栄した恐竜が白亜紀末に絶滅したように、地質年代は地球の生物の歩みを理解する上で欠かせない。過去や将来の気候を探る手掛かりにもなる。その基準地は「地質学のメートル原器」と呼ばれ、世界各地の地層の年代決定で物差しの役割を果たす。

 今回の年代が始まるころは現在とよく似た温暖な間氷期で、今後の気候変動を探る上で注目されており、日本の研究が世界の指標となる意義は大きい。

 日本の地質学は昭和4年に京都帝国大の松山基範教授が地磁気の逆転を初めて発見する世界的な業績を挙げた。約77万年前の地磁気の逆転期は松山氏をたたえる名称で呼ばれている。くしくもこの時期に始まる地質年代で日本初の名前が誕生することになる。

 新元素「ニホニウム」の発見やノーベル賞の受賞で存在感が高まる日本の基礎科学。今回の成果は、低下が懸念される地学への関心を呼び覚ます契機としても期待される。

                   ◇

 【用語解説】地質年代

 地球誕生から現在までの46億年を時代ごとに区切ったもの。生物や気候、地球の磁気の特徴などを基に決める。古生代、中生代などの大きな区分のほか、100を超える小さな区分があり、地球の歴史や成り立ちを探る地質学の基本的な物差しになっている。約3400万年前以降の年代名はイタリアが大半を命名した。

無断転載不可

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VOICE!ナツミ 22歳 学生 東京都

 この記事の見出しを読んだ時には、まずチバニアンという字面に笑ってしまった。読み進めていくと「ニホニウム」と同様に日本由来の名前が全世界で使われる、教科書に載るということが分かり、誇らしく感じた。
 今、日本は技術力の信頼性や雇用形態など悪い意味で世界から注目されてしまったように思う。だが、今回のように日本が良い意味で目立っていくと喜ばしい。

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