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2017.08.29 update.

何があってもアイラブユー 

毎日新聞社 | 2017年7月5日掲載

親ありて:歌手・AIさんの母 バーバラ植村さん/上 何があってもアイラブユー <くらしナビ ライフスタイル>

パワフルな歌声と明るい人柄が人気の歌手、AI(アイ)さん(35)。母のバーバラ植村さん(69)はイラストレーターやボランティア団体の主宰のほか、全国で講演活動を行うなど多方面で活躍している。「自分の人生は自分の責任」という教育方針で、長女のAIさんと次女でカメラマンの幸(さち)さん(33)の2人の娘を育てた。
バーバラさんは日本人の父、イタリア人の母を持ち、米国で生まれ育った。勤務していた不動産会社の社長の紹介で、建設会社で働いていた夫の植村久さん(64)と知り合い、1980年に結婚。ロサンゼルスで新婚生活が始まった。翌年にAIさんが誕生。AIさんは生まれた時から他の子と声量が違った。出産した病院では「泣き声がうるさくて他の赤ちゃんが起きてしまう」と言われたほど。幼少のころ買い物に行って迷子になっても、あまりに泣き声が大きいため、姿は見えずとも「どこかにいることがわかって安心した」と笑う。バーバラさんは毎朝起きるとラジオをつけるのが日課で、家の中にはいつも音楽が流れていた。
84年、久さんの地元である鹿児島県に移住。当時、鹿児島には日本語学校もなく、バーバラさんは日本語を勉強したことがないため今も読み書きはできない。当時、街を歩けば指をさされて「ガイジン、ガイジン」と言われた。ストレスで熱が下がらず1カ月入院したことも。最初の1年半はAIさんと一緒に泣き暮らしていた。
米国の家族から送られた子育てに関する本を100冊読んで研究したというバーバラさん。「お母さんが不安だったりイライラしていたりすると子どもに絶対(その気持ちが)うつる」。台所や電話の横など家中に鏡をつけて笑顔の練習をするようになった。「できない」「疲れた」など否定的なことは言わず「頑張ります」「やってみます」と前向きな言葉を使うように心がけた。娘たちにも「早く起きて、早くしなさい、と言うのではなく、何があっても『笑顔で楽しんで、頑張って、アイラブユー』と繰り返した」と話す。
「自分の人生は自分で決めることが大切」という考えで、幼少のころから何か物を買う時も道を歩く時も、必ず自分で決めさせるようにした。例えば幼稚園に行く時、どちらの道がいいか聞き、歩きながら「こっちの道の方が花や木があっていいね、決めるの上手ね」とほめた。「何回もほめられると、私は決めるのが上手、と思うでしょ」。そうやって、何でも自分で決めるという意識を根付かせていった。
AIさんは活発な子で、一緒に遊ぶのはいつも男の子ばかり。運動神経が良くスポーツが得意で、人形遊びよりボール遊びを好んだ。でも、勉強は苦手。中学校のテストでは20~30点台を連発し「9点」をとったことも。この時、バーバラさんは何も言わず、夜帰宅した久さんにテストを見せた。「9点なんて見たことない!」と夫婦で笑った。AIさんが寝た後、久さんはこう言った。「健康ならいい。元気ならいい。将来自分の好きなことを見つけてそれで仕事ができたらいいんじゃない」。勉強しなさいと言ったことはない。「本人が落ち込んでいたら心配だけど、友達もたくさんいて学校が好きだったから」とバーバラさんは振り返る。【川畑さおり】
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1981年 11月2日、米ロサンゼルスで誕生
84年 鹿児島県に移住
97年 中学卒業後、ロスの芸術高校に入学
2000年 高校卒業。帰国し、CDデビュー
09年 初のベストアルバムがオリコンアルバムチャートで初の1位に
14年 結婚
15年 第1子となる女児を出産

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VOICE!応募作品から 18歳 女性 大学生 京都府

この記事には、歌手AIさんの母バーバラ植村さんの、子育てに対する考えや子供たちへの思いが書かれている。否定的なことは言わず前向きな言葉を使うことや、自分の人生は自分で決めることが大切ということ。その考えはよく聞くが、なかなか実際の子育てや毎日の生活の中でやるのは簡単ではない。子供たちにも日々の中で、何があっても「笑顔で楽しんで、頑張って、アイラブユー」と繰り返したという。AIさんが自身の楽曲などでたくさんの人を元気付けることができるのは、母バーバラさんの子育てにこのような考えや思いがあったからだろう。
言霊(ことだま)という言葉があるように、言葉は影響力が強い。私も前向きな言葉を意識的に使い、自分自身、さらには周りの人を元気付けたいと思う。バーバラさんの愛あふれる考えや言葉から受けた感動を、多くの人と分かち合いたいと思った。

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