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2017.08.31 update.

もはや文化 滋賀の「飛び出し坊や」多様化

産経新聞大阪本社 | 2017年6月7日掲載

【フォーカス】もはや文化 滋賀の「飛び出し坊や」多様化 キャラクタービジネスも盛況 地域の愛情に育まれ〝成長〟
道路脇から飛び出しそうな構えの少年。ドライバーに子供への注意を促す「飛び出し坊や」と呼ばれる交通啓発看板だ。今や各地で見られるが、発祥は滋賀県で、40年余り前に設置されたのが最初とされる。近年、滋賀ではちょんまげを付けた姿など、さまざまなオリジナル坊やが登場。関連グッズなどキャラクタービジネスも活発化している。〝生息〟状況を確認しようと初の県内調査も行われた。見えてきたのは、地域の深い愛情に包まれて成長してきた姿だった。 (杉森尚貴)

■オリジナル続々
飛び出し坊やは昭和48年、同県旧八日市市(現東近江市)の看板業者が市社会福祉協議会から依頼を受けて製作し、道路に設置されたのが始まりとされる。後にイラストレーターのみうらじゅん氏が紹介し、全国区になった。
県内調査をしたのは、普段は琵琶湖の生物の生息を研究している県立琵琶湖博物館(草津市)。ボランティアに依頼し、昨夏から県内全域で分布状況を調べた。明らかになったのは、坊やのバリエーションが豊富になっていることだ。
近江商人発祥の地として商人屋敷の町並みが残る近江八幡市の旧市街地。その一角にある文久3(1863)年創業の老舗和菓子店「和た与」の店頭には、ちょんまげに前掛け姿の飛び出し坊やがいた。
5代目店主の小川与志和さんによると、江戸時代、商家に奉公した「でっち小僧」をモデルにしたという。ちなみに、同店の看板商品は、「でっち小僧」が帰省する際に店がもたせたとされる「でっち羊(よう)羹(かん)」。商品のPRも兼ねて約1年半前に看板を作ったところ、観光客の来店が増えたという。
■市の執務室にも
千葉県出身の妻が滋賀で見かける飛び出し坊やを珍しがり、提案したことも看板作りのきっかけになった。小川さんは「滋賀人にとっては、どこにでもいる当たり前のものなのですが…。このように派生させると観光客に楽しんでもらうこともできるとわかりました」と話す。
同市の旧市街地にも商店のPR用オリジナル坊やがあふれる。アユ料理店のアユを抱えた坊や、精肉店では牛を模した坊やや鶏のトサカを付けた坊やなど、10体ほどが確認されたという。
飛び出し坊やのふるさと・東近江市。市役所交通政策課に入ると、交通安全のタスキを巻き、JFL(日本フットボールリーグ)所属の地元サッカークラブ「MIOびわこ滋賀」のユニホームを着た飛び出し坊やがいた。
タスキは、市内の9中学校で生徒たちが交通安全活動に使うタスキと同じ。坊やは市役所内で、生徒たちと一緒に〝活動〟しているのだ。同課の大和田莉加さんは「来庁者に交通政策課の場所を案内する際の目印になっている。私たちの町の交通安全のシンボルです」と胸を張る。
誕生の地とあって、同市内では特に坊やの姿が目立つ。広報課によると、市内には身長180センチはあろうかという坊やや、顔が3Dの坊やもいるという。
■愛されグッズ化
キャラクタービジネスも活発化している。同市の輸入雑貨商でライターの川村潤市さんは、飛び出し坊やのストラップなどを作り、販売している。平成20年にフリーペーパーで坊やの起源を調べて記事にしたことをきっかけにとりこになり、「交通安全の輪とともに、滋賀県の文化として全国に広められないか」と考えたという。
最初は知人のカフェに置いてもらい、今はホテルなどでも販売。着ぐるみも作り、キャラクターイベントに参加している。着ぐるみは昨年、地元PRのキャラとして東近江市が選定する「コミキャラ」の一つに選ばれた。
今や滋賀県〝名産〟となった飛び出し坊や。地域に育まれ、活躍の機会はまだまだ増えそうだ。

■地域の愛情に育まれ〝成長〟
滋賀県立琵琶湖博物館の県内調査では、確認された飛び出し坊や計466体中、半数近くの208体の保存状態が良好なことが分かった。落書きなどいたずらされているものは一体もなかったという。「坊や」への県民の愛情が感じられる結果だ。
人気の高まりを受け、全国コレクション展も開かれるようになった。同県守山市のリゾートホテル「ラフォーレ琵琶湖」では毎年、「飛び出し坊やコレクション会」を開催。全国から集めた坊やの展示や関連グッズを販売している。グッズ売り上げは好調で、当初はストラップとTシャツの2種類だったが、現在はノートやクッキーなど約20種類に増えた。
コレクション会を企画した同ホテル管理課長の山極明宏さんは、自身も坊やのファン。ブログで各地の坊やの写真をアップロードするうちに、開催を思い付いたといい、「各地の坊やたちも破損や劣化すると地元の人が修理している。地域の愛で生きていると感じる」としている。

禁無断転載

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VOICE!応募作品から 19歳 女性 大学生 京都府

滋賀県の飛び出し坊やは全国で初めて設置され、ドライバーに子供への注意を促すだけでなく、地域のキャラクターとして愛されているそうです。また、グッズ化もされて地域の活性化にも貢献しており、素晴らしい存在だと感じました。 飛び出し坊やが着けたタスキは、地元の中学校で生徒たちが交通安全活動に使うものと全く同じであり、生徒たちと一緒に活動している姿に、本当に飛び出し坊やは地域住民の一人なんだなと思いました。 私が小学生の時、通学路に設置してあった飛び出し坊やを特に気に留める事はなかったけれど、飛び出し坊やは私たちの登下校を温かく見守っていてくれたのかなと、小学校時代を思い出すことができ心が温かくなり、この記事を選びました。 今後も、地域の愛情に育まれながら子供たちと共に成長していってほしいです。

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