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2017.08.17 update.

(声)勉強する若者に席譲った女性

朝日新聞社 | 2017年4月22日掲載

(声)勉強する若者に席譲った女性
教育団体職員 長尾松代(神奈川県 50)
朝の通勤電車でのこと、社会人1年生とおぼしき若者が隣に立った。かばんから社員研修の資料らしき冊子とペンを取り出すと、勉強しはじめる。すると、前に座っていた年配の女性が「どうぞ、座って勉強して」と言いながら立ち上がった。
固辞する若者に、「その方が能率が上がるでしょ」と座るように促す。若者が恐縮していると、女性は「この年齢になると、いつも譲られてばかりで、たまには譲ってみたいのよ」と笑う。若者が礼を言って座り、「寝ちゃわないように気をつけます」とほほ笑むと、まわりから温かい笑みが漏れた。
立った女性を見て、ハッとした。座っていたときよりも若く感じられたのだ。誇らしささえ感じさせるその表情には、力がみなぎっている。若者を応援する気持ちが、女性を明るい顔にさせているのかもしれない。席を「譲って」元気になる、なんとすてきなことだろう。
目の前の車窓に満開の桜並木が広がった。それを背に勉強する若者、そして応援する人たち。春っていいな、と思わず深呼吸した。

承諾書番号A17-1104

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VOICE!応募作品から 60代 女性 主婦 北海道

笑顔で温かく受け入れ、包み込み、周りを明るく気持ち良くさせる。良い年を重ねた方々に、自分勝手な私はこれまでよく助けられてきた。
社員研修の資料とペンを出し、朝の通勤電車で立ったまま勉強し始めた若者。その若者にどんな事情があったかは分からない。切羽詰まった真剣さ、緊迫感があったのだろうか。「座って勉強して」と席を譲った年配の女性のまなざしは温かい。恐縮した若者にかけた「たまには譲ってみたい」と重ねる言葉。この余裕がたまらない。「寝ちゃわないように気をつけます」と返す若者の率直さ。こんな出来事で一日が始まったら、なんて良い日なのだろう。その場に居合わせて、投稿してくださった方にも感謝だ。
通勤が必要なくなった身にも春のうれしさが伝わり、明るい気持ちになり、思わずこの投書を切り抜いた。

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