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2017.10.16 update.

元アイドル、弁護士に 平松まゆきさん 故郷大分で 苦学結実「子供、女性応援」

西日本新聞社 | 2017年3月5日・7月2日掲載

元アイドル、弁護士に 平松まゆきさん 故郷大分で 苦学結実「子供、女性応援」

1990年代にアイドル歌手として活躍した平松まゆきさん(40)が司法試験に合格し、1月に故郷大分で弁護士事務所を開いた。法科大学院時代は何度も自主退学が頭をよぎり、試験前は大声で泣いたという。自らを奮い立たせたのは、アイドル歌手に通じる「困っている人を勇気づけたい」という思いだった。

大分県別府市生まれ。アイドルを夢見ていた12歳の時、菓子メーカー「東ハト」のCMモデルコンテストでグランプリを受賞。憧れの芸能界に足を踏み入れた。15歳で単身上京。芸能事務所に入り、高校生で歌手活動も始めた。デビュー曲「たかが恋よされど恋ね」は人気テレビ番組「世界ふしぎ発見!」のエンディング曲に採用されたほか、ラジオ番組にレギュラー出演するなど活動の幅は広がっていった。
でも-。「これでいいのかな」。安定しているとはいえない芸能活動。勉強をおろそかにせず、立教大(東京)を卒業して会社勤めもしていたが、それでも「何か手に職を付けなきゃ」。30歳に手が届く頃、漠然と不安を抱いたという。
助言を求めて、資格試験の予備校に行った。ちょうど法曹人口の拡大を掲げた司法制度改革の時期で「今から資格を取るなら弁護士。法科大学院に行けば受かる可能性が高い」。職員の言葉を信じ、33歳で名古屋大法科大学院に入学。「名張毒ぶどう酒事件」のドキュメンタリー番組をテレビで見て、再審請求に取り組む弁護団への憧れもあった。
苦しみの日々が始まった。大学時代の専攻は日本文学。法律用語が分からず、授業に付いていけない。入学と同時にアイドル活動と勤務先も辞めた。「奨学金でたくさんの借金を抱えている。退路はない」。1日15時間、机に向かった。2015年9月。3度目の試験で合格を果たした。
司法修習を経て1月に弁護士登録。友人やつては関東に多かったが、古里に恩返しをしたいと大分市に事務所を構えた。歌手も弁護士も「人を勇気づけ、助ける」という点は同じ。「今度は弁護士として、より具体的に人助けをしたい」
取り組みたいのは女性、子ども、外国人、性的少数者、労働者などの権利保護。「できることは何でもするし、どこでも駆け付けたい」。スポットライトのまばゆい光に負けぬよう、弁護士バッジを輝かせる。
(森亮輔)
【写真説明】
「弁護士を身近に感じて、困った時は気軽に相談してほしい」と語る平松まゆきさん
CMに出演していた1989年当時の平松さん

元アイドルの弁護士 平松 まゆきさん ほっとする「いい質問だね」

12歳でCMモデルコンテストでグランプリを受賞。15歳で単身上京、高校生で歌手活動を始めました。芸能活動は楽しくて仕方なかったですが、安定しているとはいえず、30歳の手前になって「何か手に職を付けなきゃ」と思いました。
助言を求めて資格試験の予備校に行くと、ちょうど法曹人口の拡大を掲げた司法制度改革の時期。「今から資格を取るなら弁護士」という言葉を真に受け、32歳の時に司法試験予備校「伊藤塾」の東京校に入塾しました。法律の「ほ」の字も分からなくて、周囲の会話が「宇宙語」に聞こえてしまうありさまでした。
伊藤真塾長は講演とか、いろんな活動ですごく忙しい人ですが、週2回かな、必ず授業をやっていました。授業は分かりやすくて面白いし、話の核心には常に「弱い人たちをいかに守るか」。引き込まれました。500人規模の教室で私は最初は後ろに座っていましたが、気付けば最前列に座るようになっていました。
ほとんどの塾生が短期合格を目指している中、塾長は「焦らなくていい」と言っていました。「人より遅れたら、その分、長生きすればいい」という感じ。とても励まされました。
弁護士を諦めかけた時期がありました。やっぱり難しいし、試験範囲は膨大だし・・・。そんなとき、塾長がハンセン病国賠訴訟の西日本弁護団代表だった徳田靖之弁護士を授業で取り上げました。「(徳田先生の)私は長年、人権問題に関わってきたという自負があるが、ハンセン病の問題は知りながら取り組んでこなかった。なんたる弁護不作為か」という言葉を紹介。塾長は「こういう弁護士を目指してほしい」と。
すごく胸を打たれると同時に自分が恥ずかしくなりました。試練から逃げ、楽な道に戻ろうとしているって。しばらく教室で泣いてしまいました。この出来事はその後のモチベーションになり続けましたね。
印象的なのは塾長の「いい質問だね」という言葉。授業の合間に、塾長に質問する塾生の列ができました。私は何が分からないのかすら分からない。本当につたない質問をしていたんですが、塾長は必ずその言葉を言ってくれた。ほっとして、次回も質問しようという気持ちになりました。人ってやっぱり、褒められると頑張れるんです。
(文と写真・森亮輔)
【写真説明】
ひらまつ・まゆき 1976年、大分県別府市生まれ。高校生時代に歌手デビュー。司法試験に2015年合格。17年1月、大分市に事務所を開設した。

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VOICE!応募作品から 60代 女性 主婦 福岡県

アイドル人生って、そんなに長く続くものではないことは皆さん(アイドルの方)、分かっているでしょうが、その後の人生を考えた時に、弁護士という選択はなかなか無いですよね。
「困っている人を勇気づけたい」という思いだった、とありますが、その「思いを貫く」。カッコイイことです。でも、沢山の挫折も味わったことでしょう。
私もこの年まで、あれもこれもとチャレンジはしてきましたが、何ひとつ実になっていないのが現状です。この方の努力もさることながら、良い指導者にも恵まれましたね。
囲りに支えられる人って、私の経験から思うのは、やはりその方が引き寄せるハッピーオーラを持っているからだと思います。
これからも困っている人が一人でもハッピーになれるよう寄り添っていただきたいと思います。
頑張って!!

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