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2017.03.10 update.

小学生に贈る「夢の演奏会」

産経新聞社 | 2017年2月11日掲載

小学生に贈る「夢の演奏会」 神奈川フィル「豊かな感性育んでほしい」 合唱など各地でコラボ

県内の小学生に夢のコンサートをプレゼント―。神奈川フィルハーモニー管弦楽団(横浜市中区)は、県内の小学生への演奏披露に加え、コラボレーションして演奏や合唱を行うなど多彩な内容で音楽のすばらしさを体感してもらう「ゆめコンサート」の活動を積極的に行っている。未来のクラシック音楽ファンを育てるだけでなく、生の音楽に触れる感動を実感してもらおうと力が入る。

1月下旬。コンサート会場となった秦野東小学校(秦野市)の体育館では、小学1~6年生が鍵盤ハーモニカなどの楽器を携えて集合。シーンと静まる会場で、約60人の神奈川フィルの楽団員が奏でる演奏に聴き入った。

◆事前にワークショップ

曲目は、仏の作曲家ビゼーのオペラ「カルメン」や戯曲「アルルの女~ファランドール~」など多彩だ。途中、低学年は鍵盤ハーモニカなどを演奏。高学年はリコーダーなどを演奏し、神奈川フィルとのコラボレーションが実現した。

さらに、秦野市市制施行50周年の記念ソング「with you ありがとう」をオーケストラの生演奏に合わせて合唱した。アンコールでは、児童らには内緒にしていたフルオーケストラでの校歌の演奏が始まると、児童らから大きな歓声が上がった。

同コンサートでは、本番の1カ月ほど前に「ワークショップ」と題して、コラボ演奏する曲目について児童らは楽団員2人の指導を受け、練習の課題が与えられていた。

ワークショップで指導にあたったバイオリン奏者の鈴木浩司さん(31)は「こちらから出向いて演奏することで、普段クラシック音楽に触れる機会が少ないお子さんにも体験してもらえ、将来のファンが一人でも増えれば、という思いで活動している。今回の取り組みを通じて、何事にも自分で頑張ろうと思ってもらえたらうれしい」と述べた。

◆「生で聴くのは初めて」

参加した6年生の斉藤亜由夢さん(12)は「プロの演奏を生で聴くのは初めて。ホルンの音が迫力があり、私も一度演奏したいと思った」と感動した様子。金沢桃さん(12)は「事前に楽曲について詳しく説明してもらい、入りこめた」と話した。

大津道雄校長は「ビデオ上映などと異なり、生演奏は体に染みこんでくる良さがある。今回の貴重な機会をきっかけに、豊かな心が児童たちの間に広がってくれたら」とした。

「ゆめコンサート」は、平成17年度から実施している。神奈川フィルでは年間約200公演を行っているが、このうち、「ゆめコンサート」など、子供たちへの音楽教育を目的とした事業は約3分の1を占める。

「質の高い音楽体験を通じて、豊かな感性を育んでもらいたい」という思いをつなぐため、今後も「ゆめコンサート」を精力的に開催していく考えだ。

【用語解説】神奈川フィルハーモニー管弦楽団

昭和45年、ロリエ管弦楽団として設立され、翌46年に現名称に変更された。53年に財団法人に認可されたのを受け、県の音楽文化創造をミッションとして活発な活動を続けている。楽団の総力を結集した内容で好評の定期演奏会をはじめ、県内各地で特色ある演奏会を開催。特に、青少年への音楽教育事業を活動の柱に位置づけており、子供たちのための演奏会が全演奏会の約3分の1を占める。現時点の団員数は約70人。

【写真】「ゆめコンサート」の開催前に行われるワークショップの様子=横須賀市立粟田小

    神奈川フィルとコラボ演奏した児童ら=秦野市立秦野東小

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VOICE!いけどう 21歳 学生 東京都

音楽受容の在り方が多様化するいま、生演奏の果たす役割はより明確にされつつあるように思える。それは、より能動的な体験を提供することを目指す、昨今のエンターテインメント業界の時流にも沿うものでありそうだ。

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