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2017.02.06 update.

イマココ ボクらの居場所(10完) 戻りたくなる街へ

静岡新聞社 | 2017年1月11日掲載

見出し #イマココ SNSで「現在地」を指す言葉~ボクらの居場所(10完)= 戻りたくなる街へ-共感の場 仲間つなぐ(菊地真生/社会部)

本文

静岡市葵区七間町通りの片隅にある服飾店HEIGHTS(ハイツ)。店内に並ぶのは古着のミリタリージャケットや最新のストリートファッション。「どう、調子いい」―。胸の下まで伸びたウエーブヘアが個性的な店主の斎藤一輝さん(27)が笑顔で客を迎える。HEIGHTSは「おまち」を拠点に遊ぶ若者の居場所だ。

店内に流れるパンクロックやヒップホップ。週末にクラブでDJをこなす斎藤さんの選曲だ。店を訪れる男子学生は「イッキ(一輝)さんはぼくらの憧れのお兄さん的存在なんです」と顔をほころばせる。

斎藤さんは高卒後、服飾の専門学校進学を機に上京したが20歳で静岡に戻った。一念発起し、23歳で店を構えた。音楽や服を介して、仲間がつながっていった。今では、おまちの情報共有の場になっている。「服だけでなく音楽も発信してるつもり。共感し合う時が一番楽しい」

同区研屋町のビル「金座ボタニカ」に尾崎朝子さん(33)が3年前に開いた古着店がある。大学進学で上京した。「東京でなら何でもできる」と思った。必死に働いた。でも、やりたいことを見失い、ふるさとに戻ってきた。「静岡がちょうどいい」。自分を探しに都会へ飛び出した尾崎さん。居場所は生まれ育った地元の、つながっている仲間の中にあった。

「静岡はいいところだけど、若者に必要な刺激が足りない。だから外の世界に出ることはすごく大事」。刺激を受けた若者が地元にイマココトリミング済み戻ってきたくなる場所にしようと奮闘している。「イッキくんのお店が男子の居場所なら、私は女子の居場所をつくりたい」

最近、おまちの変化を感じるという七間町町内会の松木徳夫さん(53)。町内の映画館の撤退でテナント料が下がり、小規模店の新規開業が増加。趣味をそのまま仕事にしたような店が増えているという。「町内会とは別のところで動いている若者もいるみたいだけど…」。街に増えつつある若者の存在。正直、戸惑いもある。

地元の街にボクらの居場所を作ろう-。独自の価値観で動きだしている若者と、歴史あるおまちがうまく結びついたとき、静岡を活気づける新たな場が創出されるかもしれない。

(社会部・菊地真生)

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【写説】古着やストリートファッションを扱う斎藤一輝さん(右)の店。「おまち」を訪れる若者の居場所になっている=昨年12月、静岡市葵区

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VOICE!しらやなぎ 28歳 会社員 静岡県

近年、静岡県は人口減少、若者の流出が高水準で推移していて、大きな課題になっている。若年層にとって静岡が首都圏に比べ、刺激が少なく田舎だと感じるのは仕方ないこと。ただ記事にもあるように、受け入れの場があれば出戻りを考える若者を取り込むことができる。若い世代がやりたいことができる環境づくりを進め、盛り上げていってほしい。

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