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2015.08.17 update.

東京駅開業100周年記念Suicaをデザインした車掌

朝日新聞社 | 2015年4月15日掲載

(ひと)鈴木裕理子さん 東京駅開業100周年記念Suicaをデザインした車掌
東京駅に掲げるポスター100枚のために描いたつもりが、一躍記念Suica(スイカ)のデザインにもなった。限定1万5千枚が希望者殺到で販売中止となる騒ぎを経て、最終的な注文数は499万枚にのぼる。「多くの人に注目されるのはうれしいけれど……」。想定外の人気に今も戸惑う。
旧都立芸術高で日本画を学んだ。東京芸大への進学をめざしたが、2年連続で失敗。絵描きの道をきっぱり諦め、フリーターや簿記専門学校生として3年間を過ごした末、最初に内定が出たJR東日本に、2011年就職した。
「絵がうまいんだって?」。東京駅の改札担当だった時、上司から駅オリジナルの絵はがきづくりを頼まれ、しまい込んでいた画材を取り出した。プロ並みの仕上がりが評判となり、13年秋、100周年記念ポスターを任された。
創建当時の姿に戻った丸の内駅舎を隅々まで観察し、「ありのままこそ美しい」と確信した。窓枠など細部まで描き込んだドーム正面図を中央に据え、改札からよく見上げた天井の八角形で囲んだ。落ち着いた色調で仕上げたのは、「改札でよく案内した年配の方に持って欲しかったから」という。
現在は常磐線の車掌を務める。沿線をデザインしてみようと、デッサンに費やす休日も多い。「もう描くことはないと思っていた。絵筆を握るのが何より楽しい」
(文・細沢礼輝 写真・長島一浩)20150415掲載イメージ

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 チャンスは思わぬところからやってくる。この記事はまさにそのことを表した実例だと思った。東京芸大を目指していた鈴木さんだが、残念ながら夢は叶わず、絵描きになることを諦めJR東日本に就職した。しかしそんな彼女に大好きな絵を描くというチャンスが舞い込んできた。

 私はメディアについて学びたくて上京したのだが、就職活動が始まって、いざメディア関係の仕事に就こうと思っても現実は甘くないと実感させられた。しかし、大学生活の中で一般企業でもメディアに関わる仕事ができると学んだ。例えば授業で学んだスキルを活かして、企業のPR映像を作ることなどだ。

 一度諦めた絵を描くということ。今では多くの人が鈴木さんの描いた絵を求めている。たとえ夢を叶えられなかったり、困難にぶつかったりしても、視野を広げてみればチャンスは巡ってくる。その道に進むことだけが全てではない。彼女の笑顔がそう物語っており、その笑顔にとても励まされた。

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